今月のピックアップ鉢物

 

10月のおすすめ鉢物


爽やかな森林の香り漂う

「コニファー」

分類:ヒノキ科 常緑針葉樹 

樹形や葉の色が美しい観賞用の針葉樹を「コニファー」と総称しています。庭木としての利用の他に、室内用の鉢植えや寄せ植えの素材としても人気があります。

さまざまな種類のコニファーを組み合わせた「コニファーガーデン」は、洋風の建物に似合う人気の造園様式です。自然と樹形が整うので、管理に手がかからないのも魅力のひとつです。刈り込みにも強いので、動物やキャラクターの形を人工的に仕立てるトピアリーなどにしても楽しめます。
円錐形の整った樹形と、黄緑色の明るい葉色が特徴の「ゴールドクレスト」は、コニファーの代表的存在で、モントレー・イトスギ(ヒノキ科)の園芸品種です。葉には山椒に似た爽やかな香りがあります。

豆知識


コニファーの香気成分は「フィトンチッド」と呼ばれ、疲労回復、血圧降下、鎮静作用、殺菌作用などさまざまな効果があることが知られています。鉢植えであれば、お部屋にいながら森林浴の気分が味わえます。

コニファーのほとんどはヒノキ科の植物ですが、これ以外にマツ科のコニファーもあります。クリスマスツリーとしてよく使われるモミの木もマツ科のコニファーです。ちなみに日本を代表する針葉樹といえば「杉」ですが植物類学上はヒノキ科の仲間とされています。

生産の様子


田原市は鉢物コニファーの生産が盛んで年間約18万鉢が全国に出荷されています。主な出荷期間は9月~12月まで、11月頃がピークとなります。サイズは3号~4号(9~12㎝径)の小鉢が中心ですが、30㎝径の大鉢も生産されています。
コニファーはハウスの中で栽培されるものが多いですが、露地でも栽培されています。ハウスで育てられたものは柔らかく優しい姿になりますが、やや寒さに弱く、直射日光に当たると葉焼けしやすくなり、露地栽培されたものは寒さにも強く、強い日差しにも慣れています。

コニファーはスタンド型や螺旋らせん型などさまざまな仕立てのあるのも魅力です。スタンド仕立ては高さを決めて主幹の先端を止めたら、下枝を落とし、残した部分の枝を丸く刈り込んで作ります。何回か刈り込みを繰り返すことで細かい枝を出させ、バランスのよい形に整えます。

家庭での管理の仕方


露地栽培のものは葉が硬く丈夫なのでそのまま野外で育てられますが、ハウスで育てられたものは、光が強いと剛直な庭木の姿に戻ってしまいます。優しい姿を保つには、年間を通じて日陰や室内に置き、特に夏は風通しの良い場所に置きましょう。

水切れさせると傷みやすいので、水やりは鉢土の表面が乾いたら受け皿に水を溜めない程度にたっぷり与えましょう。また、手で葉を撫でるように触ってみて、張りがないようなら水を欲しがっているので、株元に水を注いであげます。暑い日にはさっと葉水を与えるのもいいでしょう。

品種のいろいろ


『ウィルマ』はゴールドクレストの枝変わりから育成された園芸品種で、葉色が明るく、枝が細かく密生するのが特徴で、優しげな姿が魅力の人気品種です。これからの季節には、クリスマスツリーの飾り付けをされたものもよく見かけます。
 

こちらは「エンパイア」の名前で流通しているコニファーで、正式にはローソンヒノキの「エルウッズ」という品種です。柔らかく落ち着いた雰囲気の青緑色の葉が特徴で、小さいうちから樹形がきれいに整いやすいので鉢物に向いた品種です。
 

 

10月のプレゼント



写真はイメージです

今月のおすすめ鉢物を毎月10名様にプレゼント!
応募の締め切りは10月20日まで☆
応募はこちらをクリック!

 

次回予告


来月は、赤、白、ピンクと鮮やかに秋冬を彩る「ポインセチア」をご紹介します!お楽しみに!!