今月のピックアップ鉢物

 

7月のおすすめ鉢物



夏の風物詩!

「はおずき」

分類:ナス科ホオズキ属 多年草 

鮮やかなオレンジ色の紙風船のような袋をたくさん付ける『ほおずき』
可愛らしい姿の中に風情もあり、古くから日本人に親しまれてきました。
特徴的なオレンジの袋は、初夏に付く白い小さな花が終わった後にガクの部分が大きく発達し、果実の部分を包み込む形で袋状に膨らんでできます。自然条件では7月下旬から8月上旬頃に袋の部分がオレンジに色づき、葉が枯れた後でも鮮やかな色を保ちます。

7月の新盆には日本各地で「ほおずき市」が開かれており、ほおずきはすっかり夏の風物詩になっています。中でも東京の浅草寺のものが有名ですが、この時期になると他の東京方面の市にも渥美半島からたくさんの「鉢物ほおずき」が出荷されています。

豆知識


ほおずきは日本原産の植物ではありませんが、古来から知られており「古事記」や「源氏物語」にも記述があります。江戸時代には縁日などで薬として売られていましたが、やがて観賞用として親しまれるようになり、この風習がほおずき市という形で現在まで続いています。

ほおずきにはアルカロイドが含まれており、江戸時代に薬用として売られていた実が赤くならない「千成りほおずき」という種類がありました。古来より主に鎮静剤として利用されており、現在も咳や痰、解熱、冷え性などに効果があるとして、全草を干して煎じたものを服用する地域もあるようです。ただし、妊婦の方は飲んではいけません。

生産の様子


渥美半島のほおずき栽培は、昭和50年代に始まりました。現在は5戸の生産者が約7万鉢を生産しています。出荷は5月下旬から始まりますが、出荷のピークは6月末から7月初めで、多くは関東方面で行われるほおずき市用に出荷されています。
ほおずきは地下茎を伸ばして増殖していきます。冬には地上部は枯れますが、地中では地下茎を伸ばして節から何本も新たな芽を伸ばすので、生産者はこの芽を節ごとに分け、数本を鉢に植え付けます。自然開花期より早く出荷するために、生産者はこの作業を1月に掘り上げ、保湿したハウス内で芽を伸ばします。

ほおずきは、蒸れにより下の葉が黄色くなり落ちてしまうので、好適環境で栽培するために、日当たり風通しを良くして蒸らさないように気をつけます。しかし、出荷の時期は梅雨と重なるります。そのため、生産者は風通しを良くするためにハウス内で何台も扇風機をかけ、蒸れを防いでいます。

家庭での管理の仕方


鉢物ほおずきの置き場所は玄関先やベランダなど日当たりの良い場所を選びましょう。日当たりが悪いと実の色付きが悪くなってしまうこともります。また、水切れすると株が劣化してしまい持ちも悪くなるので、鉢土表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。週に1度ほどの間隔で薄めの液肥も与えます。

ほおずきの楽しみ方はいろいろあります。
鉢物であれば、身が大きくなって色づいていく変化を楽しむことができ、上の実まですっかり色づいたら切り花にしても魅力的です。また切り花は簡単にドライフラワーにすることもでき、葉が落ちてしまっても赤い実は長く鮮やかな色を保ちます。

年配の方達には昔懐かしい遊びとして、ほおずきの実で作る笛があります。皮が破れないよう実の中身を爪楊枝などでうまく取り出して空洞西、穴に息を吹き込んで鳴らします。この吹くときの頬を突き出した様子(頬突き)が『ほおずき』の語源という説もあるようです。

品種のいろいろ


一般的によく見るほおずきは「丹波ほおずき」という種類で、大きく鮮やかな色の実が特徴です。渥美半島で鉢物として栽培しているのもこの種類です。その他、背丈の低い「三寸ほおずき」、果実が穂状に垂れ下がる「瓔珞ヨウラクほおずき」があります。

最近では食用ほおずきの栽培も増えているようです。「ほおずきトマト」や「ストロベリートマト」という名前で販売されており、黄色いミニトマトのような見た目です。味はトマトというよりはフルーツのような甘酸っぱさがあり、健康食品としても注目されています。

 

7月のプレゼント


※画像はイメージです

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次回予告



来月は、ユニークな形で大きな葉に癒やされる「モンステラ」を紹介します。お楽しみに!!